最近良く耳にするHSP。
HSPとは?
Highly Sensitive Person
ハイリー・センシティブ・パーソン
病気とかではなく「繊細・敏感・感受性豊か」等の特徴を持った性質のこと。アメリカの心理学者エイリン・N・アローンさんにより提唱されました。
こういう人の特徴として
- 色々なことに気遣いやすい
- 些細な仕草、言動から相手の意図を読み取ることが出来る
- 人の気持ちに深く共感できる
なので介護職や福祉職には向いている性質と言えるでしょう。もともと人口の2割はHSPと言われているので5人に1人はHSP傾向はあります。
なのでその特徴を活かし介護や福祉の職業についているという方も多いのでは?と思います。
しかし、HSPはその性質のゆえこんな裏面もあります。
- 色々なことに気にしすぎたら考えすぎてしまう
- ストレスを受けやすい
- 自分はダメな人間だと自己否定しやすい
- 周りに合わせて極度に疲れてしまう
- 団体行動や人ごみで疲れてしまう
そして介護や福祉の現場の特有のストレスがあります。
- 声の大きい職員の意見が押し通されてしまう
- 施設特有の変な常識がある
- 煩わしい人間関係
- 利用者や家族から受けるストレスetc
それゆえ,仕事を継続していく辛さも起きているのでは?と思います。
私も高いストレスで悩みました。でも自身は吃音症があり、20歳の頃から心理学を学び、そのおかげで自己肯定感がもともと低かったのですが、高まってきたのでなんとかなりました。
HSPで特に辛いのは
自分で自分を否定してしまうこと。
HSPならではの特質で、HSPでない人が受けない刺激やHSPでない人がしない思考をしてしまうことで、自分がおかしいと自己否定をしてしまうことでストレスが増してしまい。苦しんでいる方も多いはず。
今回のHSP傾向の職員対策の記事で目指すところは下記です。
- 自分の性質を知り、
- ストレス対処を学ぶ
- 自己否定をやめて、自己受容感を高める
⇒仕事をしやすくなったり、継続しやすくなる。
今回は2回に分けて記事を書きます。
- HSPとは?HSPの性質の傾向とは?起きる問題は?
- HSP傾向職員の仕事をしやすくなるための対処法とは?
Contents
HSPチェックリスト
HSPを知るためのチェックリスト
☑️自分が取り巻く環境の微妙な変化によく気づく方だ
☑️他人の気分に左右される
☑️痛みにとても敏感である
☑️忙しい日が続くとベッドや暗い部屋などで刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる
☑️カフェインに敏感に反応する
☑️明るい光や強いにおい、ザラザラした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
☑️豊かな想像力を持ち、空想にふけりやすい
☑️美術や音楽に深く心を動かされる
☑️とても誠実である
☑️すぐに驚いてしまう
☑️短時間にたくさんのことをしなければいけない場合、混乱してしまう
☑️人が何か不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐ気づく
☑一度にたくさんのことを頼まれると嫌だ
☑ミスしたり忘れ物しないようにいつも心掛けている
☑暴力的な映画やテレビは見ないようにしている
☑あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると不快になり神経が高ぶる
☑️生活に変化があると混乱する
☑️繊細な香りや味、音楽を好む
☑️普段の生活で、動揺を避けることに重きを置いている
☑️仕事をするとき、競争させられたり、観察されたりしていると、緊張していつも通りの実力を発揮できなくなる。
☑️子供の頃、親は教師は自分のことを「敏感」とか「内気」と思っていた。
HSPであるかどうかはさほど重要ではなく、自分が仕事をストレス低く仕事していくか?ということが重要で、その中でどう対策を練っていくか?ということが大切ですね。
HSP傾向の人の性格の特徴
HSPの傾向の人はどのように物事を処理する性格なのかみていきましょう。その特徴として「DOES」という特徴が挙げられます。
- D:深く処理する(Depth of processing)
- O:過激に刺激を受けやすい(being easily Overstimulated)
- E:全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い(being both Emotionaly reactive generally and having high Empathy in particular)
- S:些細な刺激を察知する(being aware of Stimuli)
D:深く処理する
- 深い質問をする
- あれこれ可能性を考えてなかなか決断できない
- 行動を起こすのに時間がかかる
- 物事を深く捉えたり、考えたりしてしまう
O:過激に刺激を受けやすい
- 暑さ、寒さ、自分に合わない服、濡れたりチクチクしたりする服を不快に思い文句を言う
- 痛みに敏感
- 自分の時間などダウンタイムが必要
- サプライズパーティが苦手
- 人に見られたりすると実力を発揮できない
E:全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
- 涙もろい
- 物事の1つ1つを深く感じとる
- 人の心を読むことに長けている
- 些細な間違いにも些細に反応する
- 他人のストレスによく気づく
S:些細な刺激を察知する
- 小さな音やかすかな匂いなど細かいことに気づく
- 人や場所などの小さな変化に気づく
- 声のトーン、視線、嘲笑い、あるいはちょっとした励ましにも気づく
HSPの職員に起こりおる問題

- ストレスを受けやすい
- 相手と自分の線引きが難しく、相手の軸になりがち無理しがち
- 自分に自信をなくしやい
1、ストレスを受けやすい
感受性が豊かなのでその分人のストレスを受けやすいです。ストレス対策が必要になります。利用者や家族からのストレス、職員からのストレス、業務に対するストレスetc
問題は受けたストレスもそうなんですがこれが一番の問題なんです!
受けたストレス自身も問題なのですが、その後自身であれこれ考えたり、未来を不安に思ったりして余計に辛くなります。
まさに「傷に塩を塗る」行為なんです。
2、相手と自分の線引きが難しく、相手の軸になりがち
HSPは共感力があり、相手のことを考えられる性質があります。
相手に共感しすぎて相手軸だけで物事を考えすぎてしまうと
・自分を犠牲にしてまで相手を助けてしまう
・自分の心身を壊してしまう。業務が長続きできない
・相手を依存させてしまう
自分に自信をなくしやい
HSPゆえに自分を否定して、自信を持てない状態になります。自己肯定感・自己受容感がとても低くなりがちなんです。
研究では自分で自分を否定するストレスがとても高いと言われています。
逆に言うと
自分で自分を否定するストレスがなくれば、随分楽になる
自分が人と比べることを止めて、そういう自分なんだと受け入れて、
HSPの性質を活かすために、環境や行動を変えてあげれば良いだけなんですね。
まとめ HSPの特徴を活かすとは?

次の記事でそれを書きますが「敏感な性質」という特徴を活かした対策を書きます。
そうなると良いことがありまして、HSPが能力や武器になるんですね。
特に福祉の業界は活かせる業界だと思います。
それを次の記事で書きたいと思います。
HSPは活かし方を学べば能力や武器になる。