福祉の職場を働きやすくする秘策

【試み】管理者が管理監督者を強いられる施設状況を変えるよう訴えてみた

多くの施設は管理者=管理監督者」となっている状況です。

篠原
篠原
私たちの施設も現在この状況です。

以前に下記のツイートをしました。

私の事業所もそうですが福祉や介護の事業所で「管理者」が「管理監督者」になっている施設が多いと思います。つまり労働基準法が適用されずに残業代が出ない。この状況だと大体が責任感や福祉の思いだけで労働力を摂取させられている状況です。これを変えたくてなんとか動いていますが、変えられるか。

fukushiくん
fukushiくん
管理者が管理監督者を担うと、なぜ問題なの?

「職員」が「管理監督者」という制度のもと摂取されている状況です。

fukushiくん
fukushiくん
管理者と管理監督者はそもそもどう違うの?

管理者と管理監督者の違いも今回詳しく解説します。
この状況が続くと若い職員が管理者や上司になろうとする意欲がなくなります。

福祉の意欲のだけでそれに伴う処遇がついてないということですね。

それこそ「しょうがないから自分がやるしかない」という方が責任者になり、辞めたら後ろから押すな押すなと経験や年齢の上の方がならざるを得ない状況が続く状況になります。

fukushiくん
fukushiくん
それはまずいですね。若い人が上の立場になりたいと思わないなんて。

この記事のポイントは!

  • これだけは知っておいたほうがいい。管理者と管理監督者の違い
  • 私が訴えた管理者から管理監督者を外す動きの奮闘記

多くの施設が混合している。管理者と管理監督者の違い。

ある研修で多くの管理者にあったのですが、そこで聞いてみましたがまだまだ管理者は管理監督者として雇われているところが多かったです。

篠原
篠原
労働基準監督署が作った下記のパンフレットの表紙に下記が書かれています。

厚生労働省 都道府県労働局 労働基準監督署
「労働基準法における管理監督者の範囲の適正化の為に」より

会社内で管理者としての地位がある労働者でも労働基準法の「管理監督者に当てはまらない場合があります。例えば会社では「店長」と位置付けらていても実際に労働基準法の「管理監督署」に関わる判断基準からみて、十分な権限がなく、相応の待遇等も与えられていない判断される場合には「管理監督者」には当たらず、残業手当を支払わないでよいということになりません。

また「管理監督者」であっても、労働基準法により保護される労働者に変わりはなく労働時間の規定が適用されないからといって、何時間働いても構わないということではなく、健康を害するような長時間労働をさせてはなりません。

パンフレットを簡単にまとめると
  • 管理職という役職であっても管理監督者(時間の管理がない)ではない
  • 仮に管理監督者であっても健康を害するほどの長時間は働かせてはいけない
fukushiくん
fukushiくん
実際は管理職に当たる人が人手不足などを補っている状況が多いですよね。
篠原
篠原
管理監督者は残業代が出ないということを使われてしまっている状況です。

管理監督者とは

厚生労働省 都道府県労働局 労働基準監督署
「労働基準法における管理監督者の範囲の適正化の為に」より

「管理監督者」は労働条件の決定、その他労務管理について経営者と一体的な立場にあるものを言い、労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日の制限を受けません。

管理監督者に当てはまるかどうかは、役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様の実態によって判断します。

篠原
篠原
あくまで多くの管理職が「管理職という役職」であるだけですね。
fukushiくん
fukushiくん
管理職の多くが現場に入ったり、シフトを考えたり、シフトの穴埋めをしたり。。何でも屋になっていて、経営者ほどの立場や処遇があるとは思えませんね。

管理監督者と見なされる4つのポイント

篠原
篠原
ではどんな状態が管理監督者に値するのでしょうか?
管理監督者4つのポイント
  1. 職務内容
  2. 責任と権限
  3. 勤務態様
  4. 待遇

1、職務内容

経営者と一体的な立場で労働時間等の帰省の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有している

2、責任と権限

自らの裁量で行使できる権限がある。

3、勤務態様

経営上の判断や対応が要請され、一般労働者とは異なる立場にある。労働時間等で厳格な管理されていない。

4、待遇

一般労働者と比較して相応の待遇がなされている

fukushiくん
fukushiくん
多くの施設が管理監督者にどれも当てはまらないのでは?
篠原
篠原
労働基準法を外れ、残業代等を払わなくて良いというところだけを使われている状況です。

そこでこの状況を変えるべく施設に訴えようと思い行動してみました。

多くの法人が「管理者=管理監督者」として扱われているが、管理監督者としての状況にない。

管理者が管理監督者を強いられる施設状況を変えるよう訴えてみた。

篠原
篠原
そこで然るべきところにまずは訴えてみました。
  1. 管理職に訴えてみた
  2. 理事長に訴えてみた

その際は下記の資料が参考になりました。

1、管理者に訴えてみた

管理職によっても様々だと思うのですが「管理者」と「管理監督者」の違いがあまりわかっていない印象でした。

労働基準法の「管理監督者」と法人の役職の「管理職」がごちゃごちゃになっている印象でした。

そこの違いを明確化するためにも上記の資料が参考になりました。とはいえなかなかすぐには違いを理解してはくれません。

そこの理解をしてもらうためにも粘り強く訴えていくしかないですね。

管理者をしている人でも管理監督者と管理職の違いがわからないことでやっていることがある。まずはその定義を明確化することから。

 

2、理事長に訴えてみた

理事長に訴えてみましたが、管理者が管理監督者の違いは流石にわかっていました。

しかし、それをやらざるを得ない人手不足の状況や、予算の逼迫があるのでしょう。すぐには変わらない印象でした。

今後上層部の会議等でも訴えていく必要があるなと思いました。

管理者が管理監督者をやらざるを得ない人手不足の状況や予算の逼迫がある。

すぐには変わらないので上層部の会議等でも訴えていく必要がある。

 

まとめ 今後も継続して訴える理由

篠原
篠原
すぐには変わらない状況が続きますが継続して訴えてみたいと思います。

多くの職場の管理者が管理監督者の状況を諦めている状況だと思います。ですから私のこの試みや行動が多くの人に参考になるのではと思います。

fukushiくん
fukushiくん
若い職員が上に上がりたがならい状況ですものね。

何より若い職員が希望を持てなくなる施設はまずい。というわけでまずは動いてみます。