篠原です。
- 同僚になんでも話せ、気持ちがわかってくれる職員がいる
- 部下を心から思ってくれる上司がいる
- 言い合いもあるけれど思いやりのあるチームがある etc
データとしても出ていますね。介護職のデータですが退職理由の多くが人間関係でやめています。
引用 介護労働安定センター

最近の研究でも職場の人間関係で友人のような良好な関係の職員がいる職場は年収が1000万くらいあるのと同じ価値があるとか。
人間関係は運もありますが、でも自分が良いコミュニケーションを取っていればそれなりに良い関係が築くことが出来ます。
以前にはこちらの記事でコミュニケーション技法を書きましたが、これは手っ取り早く明日から使えると言う記事ですね。

それこそ研究されたコミュニケーション技法ですので、職場はもちろんのこと、上司、同僚、後輩、恋人、家族にも使えるコミュニケーションです。
福祉や介護の職場で働こうと思ったら人間関係は避けられません。ならばテクニックではなく、しっかり研究されたコミュニケーションを身につけたらどうでしょうか?それがプライベートでも使えるとしたら。
- 福祉や介護の職場では人間関係は避けられない
- 人間関係も運もあるが、自分のコミュニケーションを磨くことで良くなることもある
- 心理学では研究されたコミュニケーション技法がある
- テクニックではないので、しっかり身につければプライベートでも応用が可能。
Contents
福祉職や介護職が人間関係を良くする為に現場で使える研究されたコミュニケーション方法とは?

アサーションとは英語でassertion。主張と言う意味ですね。人間のコミュニケーションを「心」「行動」「対人関係の視点」から見直した人間関係作りの方法です。
そのほかにもアサーションを学ぶことで自分のコミュニケーションを見直すことでこんなメリットがあります。
- 自分を上手に主張できるコミュニケーション。相手とwinwinの関係。
- 自分を主張できない。非主張的
- 自分を主張しすぎてしまう。攻撃的
アサーションとは?自分を上手に主張できるコミュニケーション。相手とwinwinの関係。
自分を上手に主張できるコミュニケーションとして注目されているのがアサーションです。アサーションではコミュニケーションを3つの状態として分けます。
- アサーション(上手に主張。winwin)
- 非主張的 (自分が我慢し主張できいない)
- 攻撃的(自分が主張しすぎて相手に我慢させている)
自分を上手に主張し、相手とwinwinな関係を築いているというのが「アサーション」のコミュニケーションです。
- 自分の意見や気持ちを表現でき、相手も相手の意見や気持ちを表現できている状態
- 意見が異なっても双方が納得できる結論が見つかる
- 違う意見を知ることで自分の可能性が広がる
- コミュニケーションの後には爽やかな気持ち
非主張的とは?自分を主張できない。介護や福祉職員に多い?
非主張型は逆に自分を主張できていなく、自分が我慢し、ストレスをためている状態です。
- 自分の意見や気持ちがなかなか言えない
- 相手を傷つけてはいけないと自分が我慢してやり過ごす。
- 自分より偉いと思う人には何も言うことが出来ない
- 意にそぐわないことがあっても断ることが出来ない
- 劣等感や卑屈な気持ちがの自分の中に残る
攻撃的とは?自分を主張しすぎてしまう。嫌な上司に多い。
攻撃的は自分を主張しすぎて周りに我慢やストレスを与えてしまう状態です。
- 自分の意見や意思を通す為に相手を怒鳴り散らす
- 自分が正しいと思うことは変えられない
- 間違えた人や許せないので大声で怒鳴り散らす
- 不満や怒りの気持ちが相手の中に残る
次の章ではどれぐらい「アサーションなコミュニケーションができているか?」という事例で見ていきます。
介護や福祉の現場で、アサーションのコミュニケーションどれくらい出来ているか?の事例で見ていく。

自分が利用者にしっかりと対応していたが、ある時そのやり方を上司が見て「それ違うでしょ!」と利用者の前で怒鳴りつけてきた。
- 人前で怒鳴るつける行為は「パワハラ」に当たる。せめて場所を変えて建設的な話しあおうとする「配慮」はできたはず。
- 支援の内容はそれぞれの人の見方により変わります。「チーム」アプローチですから様々な意見があってそれをケース介護などで意見をすり合わせることが大事上司一人の意見で進めようとしている
アサーション、非主張的な人、攻撃的な人の各々の対応を見ていきましょう。
【非主張的な人】上司が理不尽な行為を自分が我慢する
非主張的な人はその行為に対して、とにかく黙ってしまい「自分が悪い」と我慢してしまうことですね。
上司にも非がたくさんあったはず。その部分をフィードバックすることが大事ですね。「上司に意見を言ってはいけない」などの思い込みがある方ですね。どんどん自信がなくなってきます。
【攻撃的な人】その場で上司と喧嘩になる程怒鳴り合いする
攻撃的な人は、その場で上司と喧嘩をするほど怒鳴り合いになる人です。攻撃的な人は「上司が全て悪い」と全ての理由を上司のせいにしてしまいます。
もしかすると虐待などに当たる対応やそのまま行くと怪我に当たる危険な行為をあなたがしていたかもしれません。
その理由を知らずに喧嘩になってしまい、本質が見えてきません。
【アサーションな対応】時間を取ってもらい先ほどの対応について話し合うなどの対応
先ほどの言い合いは何故なのか?上司に時間を取ってもらい話し合いの場を設けてもらいます。
利用者の前や職員の前ですと周りの職員利用者に迷惑がかかります。そこで場所を設けてもらい冷静に建設的に話し合います。
- なぜあの場で上司は怒鳴ったのか?
- 上司の言いたいことはわかった。
- しかし人前で怒鳴るつける行為は「パワハラ」に当たる。言いたいことはわかるが、緊急的に危険な行為でないのなら、今後は場所の配慮や伝え方の配慮をしてほしい
- 職員が萎縮し、退職の連鎖が起きる
- 支援の内容はそれぞれの人の見方により変わるからケース会議の場を持ってほしい
など上司の言い分を冷静に聞く。それからこちらの言いたいことや今後してほしい対応を伝えいます。上司が納得しないのであれば上司の上司にも相談できます。
ではどのようにアサーションを身につけたら良いか次の章で解説します。
アサーションは1日にしてならず。本と実戦で身につけましょう。

こちらの本の中で大事なことで「アサーティブなコミュニケーションができる5つのヒント」と言うのが紹介されています。
- 【ヒント1】アサーションする権利を使う
- 【ヒント2】アサーティブでない思い込みを変える
- 【ヒント3】自分の気持ちを把握する
- 【ヒント4】結果や周囲を過度に気にしない
- 【ヒント5】アサーションのスキルを習得する
コミュニケーションスキルというと言い回し言葉尻を変えたりする表面的なテクニックが多いですがそうではなく、自分自身の内面を見つめるという作業が多いです。
このうちヒントの2つを紹介します。
【ヒント1】アサーションする権利を使う
コミュニケーションはジレンマの連続です。その時に自信がない人や自己肯定感が低い人は「自分を傷つける」判断をしがちです。
友人から遅い時間に電話で仕事の相談に乗ってほしいとかかってきました。あなたは明日が早く、睡眠不足ですと事故に繋がる可能性もあります。
こんな時に「断ると悪い」「相手を傷つける」などと判断して断ることも出来ません。しかし自分を傷つけてもいます。
こんな時に「アサーションする権利」を確認することが大きなヒントになります。アサーションする権利を行使すれば下記の例のように提案できます。
- あなたが大変なのはわかった
- しかし私は明日朝が早い。事故の可能性がある。
- あなたのことはとても大事に思っているし、心配だ。
- 違う時間に日を改めて聞くことをお願いしたい。
【ヒント2】アサーティブでない思い込みを変える
自分の考え方が極端だっり常識や思い込みにとらわれてアサーションが出来ないことがあります。
- 物分かりの良い人が好かれる
- 仕事では常に完璧を目指すべきだ
- 上司は部下より偉い
- 上司は部下より優れている
- 弱音を吐いてはいけない
- 人を傷つけるべきではない
自分の考え方の癖や思いこみを今一度、再検討することで、人の批判や判断に極度に恐れず、自分らしく素直なコミュニケーションが出来るようになります。
思い込みに関してはこちらの記事が役に立ちます。

まとめ 仕事を長く続けられのは待遇ではなく人間関係
介護や福祉の現場は大変ですからね。それでも長く続けてこれたのは職員のお陰であり、それを支えるのは「コミュニケーション」です。
ぜひこの機械にコミュニケーション力磨いてほしいとも思います。
- 介護や福祉の仕事を長く続けられるのは結局は人間関係
- 良い人間関係を築ける中核は「コミュニケーション」
- コミュニケーションを磨くとは言葉尻やテクニックではなく思考を見つめ直すなどの「内面」の要素が大きい